- 9.4 限量子の意味論 (Semantics for the quantifiers)
- 自由変項を含む論理式 (wffs)の真理値:
自由変項を含む論理式は、真理値をもたない。真でも偽でもない。 - 充足 (satisfaction):
- 充足の取扱いは論理学の方言によって微妙に異なる。
- この本では次のように取扱う。
- S(x)が、自由変項xのみを含む論理式であるとする。
- あるobjectについてS(x)を充足するかどうか調べたいとする。
- そのobjectはb という名前が指しているとする。
- S(x)におけるxの自由な出現をすべてbに書換えたものをS(b)と呼ぶ。
- S(b)が真ならば、そのobjectはS(x)を充足する(satisfies)という。
- S(x)が、自由変項xのみを含む論理式であるとする。
- それを指す名前が存在しないobjectsについてはどうするか。
- 一時的に名前を作ってそれを指させることによって対応する。
- ∃の意味論:
∃xS(x)
S(x)を充足する対象が少なくともひとつ存在する。 - ∀の意味論:
∀xS(x)
すべての対象がS(x)を充足する。 - 談話領域 (domain of discourse):
- 限量子を含んだ文の真偽は、絶対的なものではなく、相対的なものである。
- なぜか。それらが充足する、ということを判定するための、なんらかの対象を含む(空でない)集合が存在することを暗黙の前提としている。それに対して相対的、ということ。
- この集合を、談話領域 (domain of discourse) や限量領域 (domain of quantification) と呼ぶ。
- 空な談話領域も含めてFOLを構成することもできる。しかし、それは労多くして幸少い。(Quineは空な領域も対象としていた)
- 限量子を含んだ文の真偽は、絶対的なものではなく、相対的なものである。
- 自由変項を含む論理式 (wffs)の真理値:
こつこつ。