2009年9月19日土曜日

【LPL】4章 ブール結合子の論理

新規導入の用語が多いので、私家版整理。

  • 論理的真理(logical truth)

    • 文のこと。
    • どのような前提達であっても、その論理的帰結になれるような文。
    • 例:a = a.
    • 例:P | ~P.

  • 真理関数的(truth-functional)

    • 構成要素となっている文の真理値からのみその真理値が決まるもの。
    • ~、&、|という結合子は真理関数的。
    • 真理関数的ではない例:"it is necessarily the case that"という結合子を考える。これは"it is necessarily the case that S"としたとき、Sの真理値のみから全体の真理値がきまるわけではない。こ

  • TW-可能(TW-possible)

    • 「物理的」ということよりも「論理的」ということの方がより根源的というか、なんというかである。例えば、「物理的」に言えば、アインシュタインの相対性理論の範囲では、光速を超えて移動することは不可能である。しかし「論理的」に言えば、光速を超えて移動するということは可能である。
    • スタートレックで、超光速で宇宙船が移動しているのは、物理的にはありえないが、論理的にはありえる、ということでもある。
    • このように、一般的な会話において、「何かが可能」ということは、論理的なこととと物理的なことが混在しているものである。
    • Tarski's World も、それ固有の物理世界を成している。
    • Tarski's World 上に構成可能な世界のいずれかにおいて真となりうる文のことを、TW-可能と呼ぶ。

  • 論理的に可能(logically possible)、論理的可能性(logical possibility)

    • 論理的に可能(な文)というのは、曖昧な定義だが、それを真とするような、状況というか状態というか談話の世界というものが存在する、ということだ。
    • これは曖昧でもやもやするのだが、上のTW-可能なものは、論理的に可能であることは間違いない。逆は、間違いないとは言えないけど。

  • 真理値表の方法(truth table method)

    • 構成する文の真理値から、全体の真理値を算出する方法。

  • TT-必然(TT-necessary)、トートロジー(tautology)

    • 真理値表にて、構成する文の真理値に関わらず全体は常に真となる文をTT-必然と呼ぶ。ただし歴史的理由によりこれはトートロジーとも呼ばれている。本書ではトートロジーと呼ぶことにする。
    • トートロジーは論理的真理である。
    • 注:FOLの文 a = a は論理的真理だがトートロジーではない。

  • TT-可能(TT-possible)

    • 真理値表で少くともひとつの行で真となるなら、TT-可能であるという。

  • TW-必然(TW-necessary)

    • 文Sがあるとする。Tarski's World では、いろいろな世界を構成可能だが、そのような世界の中で、Sが真理値を持ち得るすべてのものについてSが真となるならば、SはTW-必然であるという。
    • Sが真理値を持ち得るすべての世界というのは、Sを構成している文に含まれるすべての名前について、対象が存在しているような世界である。

  • 必然性の関係

    • TT-必然(トートロジー) ⊂ 論理的に必然 ⊂ TW-必然
    • 「論理的に必然」の定義は曖昧にも関わらず、この関係は厳密に成り立つ。

  • 可能性の関係

    • TW-可能 ⊂ 論理的に可能 ⊂ TT-可能
    • 「論理的に可能」の定義は曖昧にも関わらず、この関係は厳密に成り立つ。


こつこつ。

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