- 数学や物理に論理を適用するときは、それらの分野の公理を決めて定理が論理的に含意するかどうか、とやるよ。
- 論理自体も、自分自身の公理を立てて組み立てる流派もあるよ。
- その流派では、公理として認めるtheorem(自動的にvalidとするschemaのこと)をたて、形式的推論規則でそれを変形していろいろなtheorem(validであるschemaのこと)を生成(証明)する、というやり方。いわゆる形式的理論に近いな。
- 例:ルカシビッツの公理系
公理1 p -> q .->: q -> r .->. p -> r
公理2 p -> .-p -> q
公理3 -p -> p . -> p
推論規則1 [modus ponens] p->qが定理であると知れているとする。pが定理であるなら、qも定理としてよい。
推論規則2 [substitution] ある定理のあるletterを、すべてなんらかのschemaに入れかえたものは、定理である。 - 例:ルカシビッツの別の公理系
公理 p|.q|r:|::s|.s|s:|:.s|q.|:p|s.|.p|s
推論規則1 [modus ponens] a|.b|cのaがtheoremなら、cもtheorem。
推論規則2 [substitution] 上に同じ。 - 公理一つというのはすごいな。おそらく、命題論理が演算子ひとつで構築できることと関係しているのだろう。
- completeの概念の導入。公理系と推論規則の選び方はいろいろあるが、それらが全てのvalidなschemaを証明できるときcompleteであるという。
- 公理的な論理というのはそれ。十分に整備された論理を、数学とか物理に適用する、ということや、そのための技法はそれとは別のこと。Quineは、命題論理については後者が大事というスタンスのようだ。
- 命題論理で公理的手法をやっておくことは、他の形式的手法の訓練になるとshefferは言うが、Quineは懐疑的である。その2つは、全然別物じゃん、と。なので、Quineとしては、この本で、命題論理におけるimplicationの技法をひたすら説明してきたぞと。なぜなら、命題論理を何かに適用しようとしたら、重要なのはimplicationだから。
- この本、1950が初版で、第4版(最終版)が1982。今読んでいるのは、最終版。最終版まで、この内容が残っているということは、Quineは命題論理を形式的に扱うのが相当嫌だったんだなぁ。
今日は時間切れ。
これでPart Iたる命題論理が完了。
明日から自分の頭の中で命題論理を再構築してみる。
こつこつ。
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