- 選択公理に同値な命題を、ツォルンの補題という。
- 前講で、"整列可能定理=>選択公理"を確認した。整列可能定理は選択公理と同値らしい。となると、"整列可能定理<=選択公理"を確認する必要がある。それをやる。
- まず、"上端"を定義する。
- 順序関係はグラフを成すので、順序集合だからといって、またその部分集合がしめるサブグラフのあり様によっては、上端は存在しない。しかし存在するとしたら単一である。上端は部分集合Sに属することもあるし、属しないこともある。
- 続いて帰納的順序集合を定義する。
- Mの任意の空でない全順序部分集合が必ず上端をもつとき、それを帰納的順序集合という。
- これは、Mの順序関係をグラフとしてみたとき、順序を辿っていくと必ず端といえるものがある、ということ。それはその部分集合として端とみなしているだけで、グラフがそこで途切れていることをこれ自体が求めているわけではない。
- で、帰納的順序集合定理。帰納的順序集合には極大元が存在する。
- すると、"選択公理=>帰納的順序集合定理"がいえるとな。
- う、極大元の存在の証明ははしょってある。鵜呑みにすることにする。
- で、"帰納的順序集合定理=>整列可能定理"がしめせると。
- そしていくつかのヴァリエーション。
- 「集合Mの部分集合に関する性質Pで、有限性の性質をもつものが与えられたとする。このとき、性質Pをみたす、Mの極大な部分集合が存在する」これすごいな。
- 「コンパクト空間の直積空間はコンパクトである」これもすごい。
- 「体K上のベクトル空間には、規定が存在する」これなんかは、もう選択公理をみとめるしかないのでは? と思えるが。
2008年7月24日木曜日
【集合】第27講 選択公理のヴァリエーション
こつこつ?
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